技能教習をしたのに、ハンコが貰えないことはあるのかと質問されたことがあります。
みなさんは、教習原簿に書かれた数字の意味を知っていますか?
教習生に説明をしている教習所はおそらく無いですが、この数字の意味がわかると、「次回はどんな教習をするのか」「自分にはどんな技能が足りないのか」がわかるのでぜひ参考にしてください。
教習原簿とは
教習生の情報や教習の進捗状況が記された原簿です。基本的に教習所が管理しています。
技能教習になると、指導員が教習原簿を持ってくる学校や、教習生が受付まで受け取りにいく学校があるなど、各教習所によってやり方が様々です。
教習所によっては「教習手帳」というものがあり、教習手帳を教習生に渡しておくことで、自分の進捗状況をわかるようにしている学校もありますが、法律で作成の義務はありません。
50分間の教習が成立すると、指導員は次に挙げる事項を記入します。
月日指導員
教習が成立した日付と担当した教習指導員の名前が記載されます。
教習項目名
取り組んだ教習項目の番号を記入します。教習項目の進め方は各教習所によって違います。
復習項目名
次回も引き続き取り組む項目や、補習にかける項目がある場合は番号を記入します。
復習項目のところに数字が書いてあったよ・・・
例えば教習所が「この項目は最低3時間かけて習得させる」と決めている場合は、技能のレベルに関係なく復習項目に数字を書きます。
記入の例
教習所が「1段階の教習項目11狭路の通行は難しいから、最低でも2時間受けさせよう!」と決めている場合、上のように補習でなくても記入されることがあります。
「教習項目11」をばっちり2時間でマスターできれば、「教習項目12」に進めますが、
上手に運転ができないと、補習としてもう一度「教習項目11」を受けることになります。
つまり、復習項目名に数字が書かれたからといって、必ず補習になっているわけではありません。自分が補習なのか、次はどんな項目をするのか担当の指導員に聞いておきましょう。
時限の記入
ハンコの近くに数字が記入される場合があります。
これは、何限目の教習を受けたのかが記されています。
2段階になると1日最大3時限の技能教習が可能ですが、基本的に3時限連続で教習を行うことはできません。もしも、あとから3時限連続で教習したことがわかると大変なことになるので、多くのひとが確認できるようになっています。
申し送り
教習原簿には、「申し送り欄」が付いており、指導員が教習の引き継ぎをするためにも使われます。
特に、教習担当が随時生の場合は、その教習生を次回も担当するとは限らないので、この記録は重要な意味を持つものである。(指定自動車教習所実務必携第5章)
「申し送り欄」に教習生の理解度や躓きを記しておくことで、次の指導員は教習が始まる前から教習生の様子を把握しておきます。
結論
50分間の教習が成立していれば、ハンコや教習項目が記入されます。
何も記入がないということは、「教習に遅刻をした」「教習が中断された」などが考えられます。
教習原簿に書かれた数字は、教本の内容と一致しているので、予習復習に活かしましょう。